食品の冷温保存に関する
ファクトシート
食品衛生法では、調理済みで直ぐにはお客様に出さない食品は細菌が発生しないように、できる
だけ早めに冷温保存することを義務付けています。食品の冷温保存法にはツー・ステップ方式とワ
ン・ステップ方式の2通りがありますが、望ましいのは前者です。
• ツー・ステップ方式では、調理した食品の内部温度を2段階で下げます。まず第1ステップ
で調理後2時間以内に54 ºC ( 130 ºF)から21ºC (70 ºF) に下げ、さらに第2ステップでその後4
時間以内に21ºC (70ºF)から5ºC (41ºF)に下げます。冷却時間の合計は、絶対に6時間を超
えないように注意します。
• ワン・ステップ方式では、調理した食品の内部温度を4時間以内に54ºC ( 130ºF)から5ºC
(41ºF)に下げます。ワン・ステップ方式の使用は、水で戻して使用する食品やツナの缶詰
のように、常温保存の食材を調理した場合に限定されます。
傷みやすい食品の冷温保存方法を決めるときは、次の点に留意してください。
• 冷温保存する食品のサイズおよび量。
• 食品の密度。例えば、キャセロールなどに比べるとスープは密度の低い食品です。
• 食品を保存する容器。浅い器の方が深い器に比べて、短時間で冷却できます。
調理済み食品を急速に冷却する場合には、次のような方法をお勧めします。
• 食品を保存する際、浅い容器を使用する。
• 冷却する食品を小分けしたり、薄めに盛り付ける。
• 「ブラスト・チラー」などの急速冷却装置を使用する。
• 食品を入れた器を氷水の中で撹拌する。
• 放熱する容器を使用する。
• 調理した食品に素材として氷を加える。
• 上記の方法を組み合わせる。
食品の冷温化にあたり最も重要な点は、調理済みの全食品の温度をできるだけ短時間で5ºC
(41ºF)以下に下げることです。ただし、前述のように、冷却時間は最大許容時間(ワン・ステップ方
式では4時間、ツー・ステップ方式では6時間)を絶対に超過しないようにします。調理済みの食品
を冷蔵庫の中で冷やすだけでは細菌の繁殖を十分に予防できない場合があります。さらに、加熱
された食品を冷蔵庫に入れることにより冷蔵庫内の温度が上昇し、一緒に収められている他の食
品の安全性が脅かされることがあります。食品を適切な方法で低温化した後は蓋をし、ラベルを付
けて調理した日時を表示しておきます。食材を調理する際は、必ず、日付の古いものから使用す
るようにしてください。
飲食サービス提供者の衛生に関する詳細は、
最寄りの保健局にお問い合わせください。