猪瀬委員 平成 16年 9月 1 日 JH日本道路公団
■ ETCについて
2、現在のクレジット式のETCカードに加えて、プリペイド式で
ICチップ入りのETCカードを発行すれば、クレジットカードを
持たない利用者や二輪車のユーザーを取り込むことができると考え
られるが、いかがか。
答
クレジットカードをご利用いただけないお客様にもETCをご利
用いただけるよう、JHにおきましてもETCカードを発行するこ
とを検討しており、来春までには具体的な方向が示せるよう努めて
まいりたいと考えております。
具体的には、一定額の保証金を事前にお支払いいただき、ご利用
した分の通行料金はお客様の銀行口座から引き落とす等の保証金
(デポジット)方式を考えています。
これにより、クレジットカードをご利用いただけないお客様にも、
ETCのメリットを享受していただけるものと考えております。
なお、チャージ方式によるETCカードのご要望もありますが、
現行の車載器では対応できないなど、まだ課題が残されております
ので、引き続き検討していきたいと考えております。
資料10-2
猪瀬委員 平成 16年 9月 1 日 JH日本道路公団
■料金割引について
2.国土交通省が明らかにした高速道路の通行料金引き下げ案では、「平
均値下げ率は一割」と報じられているが、民営化委員会の意見書では
平均一割値下げ、さらに別納料金割引制度の廃止によって二割の割引
となるべきであるが、今回の割引による平均値下げ率はいくらになる
か。各値下げメニューごとの具体的なデータとともに示していただき
たい。
答
1.今回の料金割引案では、平均1割程度の料金割引として現行料金収
入約1兆8,000億円の1割となる約1,800億円に上る割引を予
定しております。
2.今回は、これに加えて現行の別納割引を廃止し、割引額約2,200
億円を含めて新たな割引を実施することとしておりますので、別納割
引を適用しなかった場合の料金収入に対して、約2割の割引が行われ
ているものと考えております。
3.なお、各割引メニュー案ごとの割引額につきましては、概ね次のと
おり見込んでおります。
(地方)通勤割引
約1,050億円
(大都市)早朝深夜割引
約450億円
夜 間 割 引
約900億円
一般利用者向けマイレージ 約1,050億円
新たな大口利用者対象割引 約1,150億円
日本道路公団としましては、今回のパブリックコメントによって、
高速道路料金に関するご意見をお聞かせいただくほか、具体の割引案
作成の参考となるご意見を頂くため、今月上旬から中旬にかけて全国
11の支社・管理局において、各地域の学識経験者やユーザーからな
る会議を開催し、できる限りお客様の声を伺った上で、今月下旬には
料金割引案を作成して国土交通省に認可申請をしていきたいと考えて
おります。
猪瀬委員 平成 16年 9月 1 日 JH日本道路公団
■料金割引について
3.ETC前払割引が50,000円を前払いした利用者すべてが期間
の限定なく13.8パーセントの割引を利用できるが、今回公表され
た一般向けマイレージ割引制度では、二年間のうちに50,000円
分の利用ではじめて13.8パーセントの割引を受けられることにな
る。2年間で50,000円分以上を利用しないユーザーは、これま
での前払割引よりも割引額は少なくなる。2年間という期間で区切る
仕組みはやめるべきである。「2年間」を算出した根拠を具体的なデ
ータで示していただきたい。
答
1.現在、ETC前払割引をご利用いただいているお客様の利用実績に
よれば、9割超のお客様が2年間で5万円以上ご利用されており、ほ
とんどのお客様がポイントを失効させることなく、最高割引率を受け
られるものと考えます。
2.5万円をお支払いいただくことは、お客様にとって相当なご負担と
なっておりますので、一般向けマイレージ割引制度は、前払いの負担
なしで前払割引と同等の割引を御利用いただける全てのお客様にとっ
て有利で使い勝手の良い制度であると考えています。
猪瀬委員 平成 16年 9月 1 日 JH日本道路公団
■料金割引について
4.新しい大口利用者対象の割引制度では、民営化委員会で問題にした
異業種組合が一般のマイレージ制度の割引率20%を大幅に超える割
引率を確保することができるなど、サヤ抜きを完全に排除することは
難しいと考えられる。サヤ抜きによる不透明な蓄財や約款違反をどの
ように監視するか。具体的な方策をお答えいただきたい。
答
1.新たな大口利用者対象の割引制度の下では、別納制度の反省に立ち、
小口利用者が大きな割引を受ける目的